憲法記念日なので
憲法というと9条ばかり話題になりますが、他に重要なことが多々あります。
そもそも憲法は、国家権力を制限し、国民の自由を守ることにあります。
しかし、自由の濫用は良くないため、自由は「公共の福祉」のために利用すると12条にあります。ただし、この「公共の福祉」の定義が曖昧であるため、不必要に国民の自由を制限する危険性があります。
私は、憲法で一番重要なことは、国民の自由を守ることだと考えます。そのため、「公共の福祉」の定義を明確にして、これに反する者に限って自由を制限すべきであり、これに反していない国民を絶対に制限しないよう明文化すべきと考えます。
コロナ時はマスコミが主導し、雰囲気や同調圧力で国民を不必要に制限しました。これは戦前と全く同じです。危険なのは、「公共の福祉」に反していない純朴な国民全てを、この同調圧力で自由を奪うことです。また、目に見えぬ外圧(主にアメリカや中国)で国民に物事を強制し、従わぬ者の自由を奪うことです。
私は、タカ派に見られますが、自由を重んじる人間です。
また、非常に重要なことで、日本国憲法には日本の伝統的価値観が全く反映されておりません。
そのため、日本人のアイデンティティーを全く教えてもらっていないために、日本に誇りを持てないのです。
そこで私は、前文に日本の伝統的価値観を明記すべきと考えます。
日本の伝統的価値観は、神道(八百万の神、全てが神様)に仏教(全てが仏様)が融合してできた、全てを受け入れる価値観と私は認識しています。全てを受け入れるから、価値観を押し付けない。これは、世界に誇れる世界平和の思想です。
明治時代から戦前にかけて、国家神道(神道と天皇陛下を政治が利用)としたことが戦争の大きな原因となったため、この過ちの反省から、戦後はGHQが国家神道を否定しました。
ただ、問題なのは、国家神道と、長年続く本来の神道の教えまで一緒にされてしまったことです。宗教の自由ということで、特定の宗教を教えてはならないとされました。
そのため、日本の伝統的価値観である神道や仏教の教えを公的に教えることができなくなってしまった。これが、日本人がアイデンティティーを失った最大の原因と考えます。
残念ながら、このようなことを語る人はどれだけいるでしょうか。
私が禅宗の師匠から、永平寺での修行を強く勧められて、修行を決断した理由は「政治家は人間の目に見えることしか分かってない。白石君は目に見えない大局が分かる政治家になれ」と言われたからです。
もう一つ、憲法全体に言えることですが、憲法は自由と権利ありきで、義務と責任が軽視されております。
私が、日本が衰退している大きな原因の一つは、結果の平等を重視した社会主義の国になっているからだと思います。義務と責任を果たさなくても、結果として自由と権利は保障されるのが今の日本です。
納税という義務と責任よりも、納税しないで済む自由と権利が上回ると国家財政は必ず破綻します。日本人の精神性も見る見る低下します。頑張っても報われないならば、楽して生きようとなってしまいます。
具体例をあげると、国民年金を納めてきた人が、納めていない生活保護受給者より貧しい制度では、納税しない人が増え、いつか必ず国家財政は破綻します。
犯罪者に殺された人は自由も権利も奪われた一方で、人を殺した犯罪者には権利が与えられるようでは、理不尽な犯罪は減りません。一般社会よりも刑務所の方が生活しやすいようでは話にもなりません。
そのため、義務と責任≪自由と権利 → 義務と責任=自由と権利 に見直すべきと考えます。